「孤独の酔心」
2018年2月6日未分類
須賀敦子氏の随想「コルシア書店の仲間たち」のある件にこころに留まる言葉がある。
「私たちはすこしずつ、孤独が、かつて私たちを恐れさせたような荒野ではないことを知った。」
とあるのだ。
物語の中にあるミラノの小さな書店にて。
そこを行き交う人と人の交友を支えたものが、実は、別々の途を歩むそれぞれの孤独だったと振り返っている。
だれかとの上滑りな共感がなくとも、行き過ぎた予定調和がなくとも、
自分をありのままを愛して生きていくことが、たしかな途につながると確信する。
吟じていると似たような感覚が得られる。
その確信と儚さに酔心してしまうわたしです。
秀宗