吟詠つれづれ

高知市の瀬戸東町公民館では 体験レッスンの会が催されました。

小学5年生の男と一般の希望者の方々とで 和気あいあいの会となりました。

公民館では様々なお教室が常に開かれています。

地域の人々が文化やスポーツを接点に集まることは 素晴らしい事ですね。

この日も、皆さんの笑顔いっぱいの会となりました。

ありがとうございました。

秀宗

今朝 起きると 雪。真っ白な光景。

昨夜 それほどに寒かったかな?と 深い眠りのあとの朝。

さて。

今日は、高知県連盟・総連盟の 臨時理事総会がありました。

会場を見まわし、様々感じます。これは いつものこと。

楽しそうな賑わい。沢山見てきた光景。

しかしながら、

高知の吟剣詩舞道界もどこの地域とも同じく、次世代への文化継承の課題があります。

現在70~80歳前後の世代の先生方が、吟剣詩舞道と出会ってからの時代の流れが後押ししたものと今50歳以下の方々のその流れとは日本の高度成長期の「希望ある勢い」とすっかり飽和状態以降の時代の「閉塞感」とでも認識できるような対立軸のうえにあり、困難である・・・・と結論づけられることが多いようです。

気楽でコンビニエンスな趣味も多くある時代の中を生きる和文化の先生方との会話では、この問題点がすべてを片付けてしまうくらいの嘆きのようであります。

でも、この頃は、「吟詠は、そうでもないですよ。」とわたしは言っております。

吟詠が、今の時代にこそ「必要なのですよ。」とわたしは自信を持って言います。

自分を信じる力。自分を励ます力。今を鋭く感じる力言葉の大切さ。声を発することの喜び。

気を拓く力。自分が先人古哲から繋がる人間であるという実感。よろこび。

様々な力を「吟詠」は授けてくれます。

時代が更に移りゆき、子供たちが今の時代を懐かしむ時が来ましょう。

今を生きる自分が誇り高く滅する覚悟さえあれば、

指導者として、吟詠の価値を伝え間違うことはない・・・とわたしは思っています。

秀宗

 

 

思いの結晶である詩を 幾度も声に出す。

吟詠は母音発声の文化であるので

母音の音色のそれぞれの色幅に 必要な質感を滾らせて

声の妙を 楽しむ。

自分の声にのせて 自分の蓋をしている「気」を拓く。

自分を感じてあげて 自分を 許してあげる

そして、自分を励ます。

自分自身に 自信(自分を信頼できる力)を持ちたい方には

とても向いている世界があります。

生きるのが 苦しい とき。

生きるのが 辛い子たち。

出会って欲しいと 切に願う。

秀宗

須賀敦子氏の随想「コルシア書店の仲間たち」のある件にこころに留まる言葉がある。

「私たちはすこしずつ、孤独が、かつて私たちを恐れさせたような荒野ではないことを知った。」

とあるのだ。

物語の中にあるミラノの小さな書店にて。

そこを行き交う人と人の交友を支えたものが、実は、別々の途を歩むそれぞれの孤独だったと振り返っている。

だれかとの上滑りな共感がなくとも、行き過ぎた予定調和がなくとも、

自分をありのままを愛して生きていくことが、たしかな途につながると確信する。

吟じていると似たような感覚が得られる。

その確信と儚さに酔心してしまうわたしです。

秀宗

早いもので二月に入り、はや3日です。皆様 お元気にてお過ごしでしょうか。

今夜は特別に冷えるとのことで、夕方に水道管が破裂しないように手当を致しました。

埼玉に住む弟が山の小屋の水道管が破裂して大変だったと聞いたこともありまして。

さて、3月25日(日)には「みづきコミュニティセンター」にて青壮年吟道特別研修会を予定しています。

流内の若手の会員さんに対して、宗家直々に当流の流儀を講義する予定でございます。

是非、ご参加ください。

私も当然お手伝い致しますし、理事までの先生方も参加し、意義ある時間になることと思います。

秀宗

 

以前 高校に指導に参りました時に

可愛らしいお嬢さんに

「ね、先生、詩吟してどんな得をするの?」

と尋ねられました。

その問いに言葉は音を要することはございませんでした。

わたしが 吟詠をお勧めする理由とは。

言葉に対する意識がとても高まります。

美しい日本語の響きが好きですので 音にしていくと嬉しくなります。

さらに。

自分が発する言葉を省みることが多くなります。

そして、吟詠の素材となる漢詩や和歌の中には人間の感性や思考の迸る気の結晶があり

その中に通じる哲学を音声により実感できる幸福があります。

ひとりひとりの心の滋養となることが何よりの賜物だと思います。

秀宗

 

1月20日(土)12時30分より ザ・クランパレス新阪急高知にて開催致しました。

流儀の継承と当流の発展を祈念する「献杯の儀」も恙なく執り行われ、また一年、宗家と門下生一同共に、

誓いを致しました。

会では、恒例ですが、各教室合吟、新人会員さんのご紹介、青壮年吟詠、(公財)日本吟剣詩舞振興会の吟道大学履修生吟詠などなど、会員が年の初めの吟詠で交流し、引き締まった良い雰囲気のうちに終わりました。

吟道は、人間育成の道。

わたしこそ、精進が必要な立場です。

本年も宜しくお願い致します。

「グローバル化」と言い出してしばらく経ちました。

ある調査によりますと日本は世界第4位の移民大国だと?。

上京しますと、その言葉を強く実感致します。一面 原色使いの看板。

人間の欲望に即応した街。大都会。

コンビニ、ホテル、レストラン。どこを見ても海外の方が多く働いています。

都市全体が国際的になったなとの実感で英語 中国語 韓国語が あちらこちらで飛び交います。

そうでなくとも、現代人は毎日を忙しくしておりますので「日本らしさ」・・・なんて悠長な代物は「欲しい」と意識した人が、自覚的に自分の意志で手にする特別な品物となっております。

今という時間をあらゆる「処理感性」で繋がないと間に合わないよとでも言っているような現代生活。

気が付けば「料理」「食事」「掃除」「洗濯」も効率が悪いと忙しい現代人には用いられない「事柄」に移行しつつある不思議。生産性がない作業は、開発の果てについにはロボット登場です。

ああ。帰宅してゆっくり料理をする。掃除をする。食事をする。字を書く。本を読む。

自分を感じる暮らしを取り戻すのも自分。

主人の帰宅を待ちつつ、猫とのんびりしながら吟じます。ああ、しあわせです。

漢詩の中の世界に旅して、「日本らしさ」をゲットしております。

 

 

 

大変晴れがましい大きな規模の大会でした。

コンクールを受ける方にとりましては、自分の舞台が終わるまでは何とも落ち着かない時間であったことと思います。結果を出す、選ばれる、・・・・。1分半に全てを掛けるのですからそれはその通りです。

高知地区からは3名の出場でございました。それぞれのご努力は、残念ながら今回は報われませんでした。けれども努力を継続することこそが、実はこの大きな舞台よりも晴れがましいものであると信じて頂きたいと思います。スポットライトばかり受ける時間より、ひとりのお稽古をする時間がより深い価値ある時間です。どうぞ、これからも信じて御精進ください。

さて、中野サンプラザホールはここ数年前より取り壊しの話が持ち上がっておりましたがどうやらオリンピックまでは大丈夫そうですね。

大会当日、早朝の🎤の音量調整の様子を撮りました。大会係役員の先生方は大忙しです。

コンクールの後の名流大会では、全国から選ばれました名流の先生方が構成吟詠 幕末人物伝「人脈その絆」を合吟というスタイルで見事に飾られました。ナレーターの先生の流れのよい展開にのって、一時代の一こまを素晴らしい場面でつなぎながら表現していました。台本の値打ちを感じます。

また、その後、「華麗なる吟と舞」の舞台が15番組ございました。こちらも全国より各流派会派を代表する名吟家の先生方の圧巻の舞台でございました。当流宗家も「空海」を榊原舞踊団の清々しい舞で一段と格調高く吟じることが出来ました。

わたしは紅白剣詩舞並びに吟詠合戦の吟の部の6組目に和歌「大江山」を発表させて頂きました。おほめの言葉を頂きましたけれど、まだまだと感じる箇所があり、道は遠いとの実感で御座いました。無事に務めたことにおいては肩の荷を下ろせたと思っております。

そののち、懇親パーティーとなり、有名な先生方にお写真をご一緒させて頂きました。追い込んだあとのお酒は大変美味しいかったです。

二泊三日の東京行き。良い勉強になりました。        秀宗

 

 

 

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